早川雪洲の『チート』

早川雪洲の『チート』俳優

日本やアメリカで活躍した国際的映画俳優の早川 雪洲(はやかわ せっしゅう)さん。

その代表作と言えるのがチートです。

この記事では、『チート』をはじめ早川雪洲さんが出演した洋画や日本映画の作品をまとめました。

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早川雪洲の代表作『チート』

早川雪洲さんの名を世界に広めた作品が、映画チート(The Cheat)です。

『チート』は、1915年に公開されたセシル・B・デミル(Cecil Blount DeMille)監督の無声映画で、早川雪洲さん(当時29歳)とファニー・ウォードさんが主演しました。

ニューヨークの投資家ディック・ハーディ役をジャック・ディーンさん、ディック・ハーディの妻イーディス役をファニー・ウォードさん、日本人の富豪美術商ヒシュル・トリ役を早川雪洲さん、ヒシュル・トリの使用人役を阿部 豊(あべ ゆたか)さん、ジョーンズ役をジェイムズ・ニールさんが演じました。

日本人は、その他ジョージ 桑(じょーじ くわ)さんも出演しています。

この映画『チート』は、白人女性に焼印を押すなど内容がショッキングで国辱的であるという理由から、当時日本では公開されることはありませんでした。

特に在米邦人からは相当叩かれたようです。

ただ、『チート』は日本と当時の同盟国イギリス、オーストラリアを除く全世界で公開され、アメリカ合衆国だけでも相当な額の興行収入をたたき出し、1993年にはアメリカ国立フィルム登録簿にも登録されました。

現在はDVDなどで見ることができます。

この映画『チート』によって、ミステリアスでエキゾチックな東洋的魅力が受け、早川雪洲さんは時の人となるのでした。

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早川雪洲の出演作品(洋画・アメリカ映画)

ここからは、俳優の早川雪洲さんが出演した数多くの映画の中から代表的な作品や話題になった作品をご紹介します。

まずは洋画・アメリカ映画からです。

『おミミさん』

早川雪洲さん出演の映画『おミミさん(O Mimi san)』は、1914年に公開されたチャールズ・ミラー(Charles Miller)監督の作品です。

後に妻となる青木 鶴子(あおき つるこ)さん主演の映画で、この作品が早川雪洲さんの映画デビュー作となります。

『タイフーン』

早川雪洲さん出演の映画『タイフーン(The Tyhoon)』は、1914年に公開されたレジナルド・バーカー(Reginald Barker)監督の作品です。

この作品が早川雪洲さんのさんの初主演となります。

妻の青木鶴子さんも出演しています。

日本では1922年に公開されました。

『神々の怒り』

早川雪洲さん出演の映画『神々の怒り(The Wrath of the Gods)』は、1914年に公開されたレジナルド・バーカー監督の作品です。

妻の青木鶴子さんやヘンリー・小谷(へんりー・こたに)さんも出演しています。

日本では1918年に公開されました。

『ヴィクトリア勲章』

早川雪洲さん出演の映画『ヴィクトリア勲章(The Victoria Cross)』は、1916年に公開されたエドワード・ルセイント(Edward LeSaint)監督の作品です。

日本では1920年に公開されました。

『阿修羅の如く』

早川雪洲さん出演の映画『阿修羅の如く(The Brand of Lopez)』は、1920年に公開されたヨゼフ・ド・グラッセ(Joseph De Grasse)監督の作品です。

日本では1922年に公開されました。

『黒薔薇』

早川雪洲さん出演の映画『黒薔薇(Black Roses)』は、1921年に公開されたコリン・キャンベル(Colin Campbell)監督の作品です。

早川雪洲さんの他、日本人では妻の青木鶴子さんや藤田東洋さんらが出演しています。

日本では1921年に公開されました。

『スワンプ』

早川雪洲さん出演の映画『スワンプ(The Swamp)』は、1921年に公開されたコリン・キャンベル監督の作品です。

早川雪洲さんは出演だけでなく原作も書いています。

日本では1921年に公開されました。

『ラ・バタイユ』

早川雪洲さん出演の映画『ラ・バタイユ(La Bataille)』は、1923年に公開されたエドゥアール=エミール・ヴィオレ(Édouard-Émile Violet)監督の作品です。(フランス映画)

早川雪洲さんの他、日本人では妻の青木鶴子さんが出演しています。

日本では1924年に公開されました。

『大和魂』

早川雪洲さん出演の映画『大和魂』(早川雪洲の最後に笑う男 Sessue Hayakawa in “The man who laughs last”)は、1929年に公開された作品です。

早川雪洲さんがハリウッドに復帰して撮影された初めてのトーキー映画でした。

日本では1930年に公開されました。

『ヨシワラ』

早川雪洲さん出演の映画『ヨシワラ(Yoshiwara)』は、1937年に公開されたマックス・オフュルス (Max Ophüls)監督の作品です。(フランス映画)

日本では1946年に公開されました。

早川雪洲さんの他、日本人では田中 路子(たなか みちこ)さんが出演しています。

『東京ジョー』

早川雪洲さん出演の映画『東京ジョー(Tokyo Joe)』は、1949年に公開されたスチュアート・ヘイスラー(Stuart Heisler)監督の作品です。

日本では1949年に公開されました。

『東京暗黒街・竹の家』

早川雪洲さん出演の映画『東京暗黒街・竹の家(House of Bamboo)』は、1955年に公開されたサミュエル・フラー(Samuel Fuller)監督の作品です。

早川雪洲さんの他、日本人では山口 淑子(やまぐち よしこ)さんが出演しています。

日本では1955年に公開されました。

『戦場にかける橋』

早川雪洲さん出演の映画『戦場にかける橋(The bridge on the river Kwai)』は、1957年に公開されたデヴィッド・リーン(David Lean)監督の作品です。(英・米合作映画)

第30回アカデミー賞作品賞を受賞しました。

日本人では1957年に公開されました。

『緑の館』

早川雪洲さん出演の映画『緑の館(Green Mansions)』は、1959年に公開されたメル・ファーラー(Mel Ferrer)監督の作品です。

メル・ファーラー監督の当時の妻オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)さんが主演した映画です。

日本人では1959年に公開されました。

『底抜け慰問屋行ったり来たり』

早川雪洲さん出演の映画『底抜け慰問屋行ったり来たり(The Geisha boy)』は、1958年に公開されたフランク・タシュリン(Frank Tashlin)監督の作品です。

日本人では1959年に公開されました。

『南海漂流』

早川雪洲さん出演の映画『南海漂流』(スイスファミリーロビンソン Swiss Family Robinson)は、1960年に公開されたケン・アナキン(Ken Annakin)監督の作品です。

ディズニーのアドベンチャー映画です。

日本では1961年に公開されました。

『戦場よ永遠に』

早川雪洲さん出演の映画『戦場よ永遠に(Hell to Eternity)』は、1960年に公開されたフィル・カールソン(Phil Karlson)監督の作品です。

青木鶴子さん最後の出演作品となりました。

日本では1960年に公開されました。

『大津波』

早川雪洲さん出演の映画『大津波(The Big Wave)』は、1961年に公開されたタッド・ダニエレブスキー(Tad Danielewski)監督の作品です。(日米合同映画)

早川雪洲さんの他、日本では伊丹 十三(いたみ じゅうぞう)さんや設楽 幸嗣(したら こうじ)さん、太田 博之(おおた ひろゆき)さん、笹 るみ子(ささ るみこ)さん、比嘉 令子(ひが れいこ)さん、熱海 幸子(あたみ さちこ)さん、ヘンリー 大川(へんりー おおかわ)さん、村田 知栄子(むらた ちえこ)さん、中村 哲(なかむら てつ)さん、フランク・B・徳永(フランク トクナガ)さん、千石 規子(せんごく のりこ)さんらが出演しています。

日本では1962年に公開されました。

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早川雪洲の出演作品(日本映画)

続いては、早川雪洲さんが出演した主な日本映画です。

『楠公父子』

早川雪洲さん出演の映画『楠公父子』は、1933年に公開された池田 富保(いけだ とみやす)監督の作品です。

『荒木又右衛門・天下の伊賀越え』

早川雪洲さん出演の映画『荒木又右衛門・天下の伊賀越え』は、1934年に公開された勝見 庸太郎(かつみ ようたろう)監督の作品です。

『唐人お吉』

早川雪洲さん出演の映画『唐人お吉』は、1935年に公開された冬島 泰三(ふゆしま たいぞう)監督の作品です。

『新しき土』

早川雪洲さん出演の映画『新しき土(Die Tochter des Samurai)』は、1937年に公開された伊丹 万作(いたみ まんさく)監督、アーノルド・ファンク(Arnold Fanck)監督の作品です。(日独合作映画)

『レ・ミゼラブル あゝ無情 第一部 神と悪魔』

早川雪洲さん出演の映画『レ・ミゼラブル あゝ無情 第一部 神と悪魔』は、1950年に公開された伊藤 大輔(いとう だいすけ)監督の作品です。

早川雪洲さんは主演を務め、娘の早川富士子さんと共演しています。

『レ・ミゼラブル あゝ無情 第二部 愛と自由の旗』

早川雪洲さん出演の映画『レ・ミゼラブル あゝ無情 第二部 愛と自由の旗』は、1950年に公開されたマキノ 雅弘(マキノ まさひろ)監督の作品です。

前作に引き続き早川雪洲さんは主演を務め、娘の早川富士子さんとも共演しています。

『女間者秘聞 赤穂浪士』

早川雪洲さん出演の映画『女間者秘聞 赤穂浪士』は、1953年に公開された佐々木 康(ささき やすし)監督の作品です。

『悲劇の将軍 山下奉文』

早川雪洲さん出演の映画『悲劇の将軍 山下奉文』は、1953年に公開された佐伯 清(さえき きよし)監督の作品です。

『日本敗れず』

早川雪洲さん出演の映画『日本敗れず』は、1954年に公開された阿部豊監督の作品です。

『怒れ!力道山』

早川雪洲さん出演の映画『怒れ!力道山』は、1956年に公開された小沢 茂弘(おざわ しげひろ)監督の作品です。

『純情二重奏』

早川雪洲さん出演の映画『純情二重奏』は、1967年に公開された梅津 明治郎(うめつ めいじろう)監督の作品です。

この映画が早川雪洲さん最後の出演作品となりました。

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まとめ

全て紹介しきれませんでしたが、早川雪洲さんはこの他にもたくさんの映画に出演しています。

まさに映画に人生をかけた方だったのですね。

以上、早川雪洲さんの代表作『チート』と、早川雪洲さんが出演した主な洋画や日本映画の作品まとめでした。

 

参考 早川雪洲 – Wikipedia

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